先週の日曜
前日は「美肌一族」のシートマスクで念入りにパックして、
当日は久しぶりに巻き髪にして、
地味すぎずでもきちんと&華やかな格好をと思って、
VIERGEの黒のツインニットに、ゲン担ぎも兼ねて、茉希ちゃんが着ていたのと色違いのアプワイザー・リッシェのベージュのニットのミニスカを合わせて、アウターもVIERGEの黒のウールジャケット併せて、
行ってきました、スカウトキャラバン。
ホリプロの方じゃなくて、ジャンプの方ね。
どうせボーテドコーセーの予約しておいたクリスマスコフレも引き取りに行かなきゃいけなかったし、CanCamファッションショーチケット外れて暇だったし、モノカキの仕事であれば別に推理小説家じゃなくても何でもいいし、愛するガネーシャもとにかく応募しておけって言っていたから。
どれぐらいの人が来るのか分からないから、早めに出発。
9:30から受付で、10:00ちょっと前には仙台駅に着いたけど、トイレ行きたくなっちゃって、でも駅のトイレ込んでいたから仕方なくパルコ前で開店まで待ってみる。
待つ間、見知らぬおばあさんにスカートは自分で編んだのか聞かれたりしました。
そこまで器用だったら、違う人生送っております。
トイレ済ませてタクシー乗り場へ。
徒歩で行けなくもなさそうだったけど、遅く着いて込んでいたら大変だと思ったから。
初乗り630円で着くだろうなとも思ったし。
でも乗り場に着いたけど、どこらへんが乗車口か分からなくて半ば強引にタクシーを引きとめて乗り込んでみたり。気分は武田鉄也。僕は死にましぇ〜ん。アナタガスキダカダー。(←韓国人?)
「会議か何か?」とか聞かれたけど、生来のTOO SHY SHY GIRLなため、漫画の審査受けに行くなんて答えるのが恥ずかしくて、まあそんなもんですと大ウソを付いちゃったり。普段はHATE TELL A LIEです。
会場着。630円の予想を大幅に上回る1,050円の出費。
距離感と金銭感覚の麻痺を痛感しました。
1,000円あったら、買える化粧品もあったのに。
会場入り。スカウトキャラバンは、何でもアニメツアーなるイベントの一部でやっているらしく、ロビーはそこかしこにヲタっぽい人が。中には私と同じくスカウトキャラバンを受けるらしい人が、おそらく未完成なのであろう原稿を執筆しておりました。
そんな微妙なムードの中をかきわけて受付へ。
スタッフらしき人がたくさん。
無造作ヘアーのイマドキの若人っぽい人ばっかり。どんな人選だったのかとても知りたい。
受付の人も普通に格好良かったです。
エグザイルのATSUSHIとかプリズン・ブレイクの人とかあの路線。
ただいくら格好良くっても、腐女子受けは悪そう。なんとなく。
受付の人に「週刊少年ジャンプ」と「ジャンプSQ」とどちらのを受けたいかとか言われちゃっていきなり挙動不審に。だって、そんな風に二つに分かれているなんて知らなかったもの。合同でやっているというか、編集部重複しているものだとばっかり。
でもSQの方の告知見てだから、SQでと申し出てみたり。整理券渡されたけど、そしたら何と13:45からとのことだった。
一応時間潰しに、アンソニー・ホロヴィッツのアレックス・ライダーシリーズ最新刊は持ってきていたけど、早く終わらせて早く買い物したかったから、結局20分くらい経過してからやっぱり少年ジャンプの方でと申し出て整理券を交換してもらう。
それにしても他の漫画家志望と見受けられる子らは若かった。
確実にドラゴンボールよりはワンピースって感じの世代。
下手したら、「ピッコロ大魔王?何それ。」って鼻で笑われそうな感じ。
まあそんなこんなで予約時間の12:00に。
待合室に若いお兄さんが来て、「少年ジャンプの方ー!!」と呼ばれたのでついていく。
最初アシかバイトかと思ったけど、その人が編集の人でした。
ていうか、その人、超絶美形な外人でした。
いやホントマジで。
私が今まで見てみた男の人の中で一番の美形だった。
とりあえずみんな、頭の中で超絶美形を思い描いてみて!!
多分その25倍は格好いいと思っておいて。
今外タレで人気っていったら、ベン・バーンズあたりなんだろうけど、ベン・バーンズより断然格好いい。
日本の俳優で一番美男子なのは、2006年頃の玉木宏だと思っていたけど、黄金期の玉木も完全にかすむ作りの顔立ち。
さすが外人だけあって、背も高いしスタイルいいし。
何でこの人がマンガ編集者?????
カルバン・クラインあたりでモデルやってた方が良さそう。
指輪してたから、既婚者だと思うけど。
いくら面喰いではない私でも、これだけの美男子と真向かいだったらさすがに緊張するわけでして。
しかもなんていうか、かずはじめ顔だし。半屋と来栖っぽい顔立ち。
かずい先生実在してたらこんな感じかなあと思わず妄想。
しかも日本語ペラペラだし。私たちが普通に話しているレベルの流暢さでしたよ。
ダニエル・カールやデーブ・スペクタークラスです。
今のジャンプマンガより、このお兄さんの方がよほど面白い。
まあとりあえず原稿を読んでいただくことになったんですけど、「4つ持ってきたんですけど。」と言ったら
「今日込んでいて時間がないので、あなたが一番面白い作品を見せてください。」と言われました。
ネームに毛が生えた程度のものとはいえ、これまでの努力台無し。だって1本限定だなんて知らなかったもの。
漫画家志望で来年度以降スカウトキャラバンに参加する予定のゆとり教育世代の子は注意するように。
とりあえず唯一ペン入れしたものを渡しました。
編集さんが呼んでいる間にアンケート書かされました。
住所氏名年齢職業といった基本的なこと以外では、投稿歴とか好きなマンガとか欲しい景品とか。
好きなマンガは他紙のでもOKですって。
アンケート書かされるの知らなかったから、何の心の準備もしていかなかったけど、今思い返すと、好きな漫画で記入するのは、自分が描いた作品と近い傾向の作品の方がいいかもしれない。
長所にしろ短所にしろ、向こうも目を通したら、「ああこの作品を好むセンスだから、持ってきた作品もこうなんだ。」ってアピール(言い訳)になるだろうから。
まあそれはさておき。
読んでもらった私の作品は、一組の男女とアッパー系ヤク中の連続婦女暴行殺人犯の織りなすサスペンスだったのですが、
「読みやすい」
「テンポがいい」
「セリフとやりとりが面白い」
「キャラがよく作れている」
との評価をいただきました。
特に「読みやすい」の評価はうれしいです。
だって、面白くないミステリーやサスペンスが面白くない理由の大半は、話の読みづらさや分かりづらさですものね。
コナンとかデスノートとか。
まあこの二つは、どういうわけだかそれを「難解キャンディーズ」とか「予測がつかない」とか評価されて成功していますけど。
もちろん褒めていただいたばかりではないんですが、欠点として指摘された部分、その時はいちいち言い返すのもなあと思って言い返さなかったけど、納得のいくものではまったくなく、かつ今のジャンプがつまらない理由が集約されていると思ったので、愚痴を兼ねてアップ。
「主人公二人が成人していることが、少年漫画と読者からまずズレている。」
そうか?
別に主人公が成人してたから、子供の心を掴まないっていうことはないと思うんですけどね。
私が子供の頃は、主人公が成人している漫画の方が多かったけど。最低でも高校生なのが普通で、義務教育終了前の、真の意味での「子供」が主役なんていうのはまず無かった気が。
大人の世界や視点を垣間見れること自体が新鮮で面白かったし、逆に今のジャンプの大半みたいに中学生以下が主役なんて、まず読む気にならない。そう感じるのは、今さら子供の世界見せられてもなあとも感じる年になったっていうのもあるけど、自分が子供の時に自分と近しい、自分でも知っている世界見せられたって仕方ないから。
そういえば「新約巨人の星」が連載開始の時もマガジン編集部は、今の若い子は貧乏で努力家の星飛雄馬(今さらなネタだけど、飛雄馬っていう名前、むしろ今のDQNテイストなお名前なのね。時代先取りしてたんだなあ)より、金持ちで天才の花形の方が自分と近くて親近感持つはずと思ったとかそんなコメント出していたけど、
何で読者と主人公が近ければ好感、共感、親近感持つはずだとか、ていうかそもそも親近感持ってもらうことが面白いと評価されていること前提になっているんだろう。
自分と立ち場の違う人や、自分より高みにいる人への憧れだって、人は持つだろうに。
「主人公二人と、犯人のすごさをまず読者に伝えないと。」
私が描きたいと思って描いたのは心理戦と頭脳戦で、そんなもの端から念頭になかったし、別に「主人公と犯人すげー!!」って思ってもらいたくて話作ったわけではないんだけどなあ。
それに正義の味方とラスボスが相対する場面までに、主人公すごい、ラスボスすごいって紹介じみた場面、って必ずしも必要だろうか?
私の話は逃亡犯とのやり取りというメインのネタとは別に、厳戒令敷かれる中町の中ほっつき歩いていてたまたま事件に巻き込まれたっぽい一組の馬鹿ップル(そう思わせるため外見や口調もそれっぽい)が、実はオトリ捜査の最中の警官だったっていうオチも付けてたから、そういう場面入れられないし。
最低限、「護送中のヤク中の連続婦女暴行殺人犯が警官5人殺して逃走中?最悪だなコイツ(「〜中ていうのが多い文章だなあ。)」とだけ認識してもらえれば良かったのに。
「犯人と女の子とどっちがすごいの?」
一応心理戦だけでなくって、ちょっとしたアクションシーンも入れたし、このアクションシーンも後の伏線になるもので、なくてもいい場面ではなくて、その分どっちの方が身体能力上かっていうのは重要ではなかったんですが。
身体能力と実戦てあんま関係ないしね。ボブ・サップだって戦えば弱いんだし、どんな強力な攻撃だって当たらなければ意味なし芳一だと思うのですが、なんでそうデータ化したがるのかしら?
ドラゴンボールの悪影響?(※ドラゴンボールは好きなマンガです)
「男の子と女の子とどちらが主役?」
これは本当にもうどうでもいいツッコミだと思った。女の子の方が話の7割くらい頑張って、一見何もしてなさそうな役に立ってなさそうな男の子の方が実は最後に王手掛ける大オチ担当する構成で、そう話をまとめられたところも自分では気に行っているポイントで、つまりま話の割合から女の子が主役と思ってくれても、男の子の方が主役と思ってくれても、それは読み手が好きに判断してくれてよかったんだけど。
捜査ものってデコボココンビもの多いしねえ。
「派手さと見せ場がない。ワンピースの悪魔の実とかドラゴンボールのカメハメ波とかジョジョのスタンドとかそういう読者をあっと喜ばせるような場面がないと。」
えっ!?サスペンスで!?
さすがにこれは言った後編集さんも気づいたようで、「まあでもこれ現実世界を舞台にした話だから難しいかもしれないけどねえ。」と言った直後にフォロー入れてましたが。
派手さがないと不利ってなると、淡々と進む話はそれだけで、キメゴマや必殺技のオンパレードの話よりつまらないってことになっちゃうけど、本当にそう?
だとしたらジャンプ新人海賊杯で何で「マインドアサシン」がグランプリ獲れたんでしょうね。
漫画じゃないけど、「羊たちの沈黙」って「スターウォーズ」より下なの?
必殺技漫画が好きな人がいるのも事実でしょうし、とっても面白い「Q.E.D.」よりとってもつまらない「コナン」の方が遥かに人気も知名度もあるという現実もそりゃありますけど、
キメゴマや必殺技なくてもいいから面白い話の方が好きっていう人だっているでしょう。
私の話が面白かったかどうかは別にして。
「二人が事件にかかわる動機が弱い。もう一人くらい二人の知り合いのサブキャラ登場させて、その人が犠牲になってという風にした方がいい」
上でも述べたとおり、たまたま事件に巻き込まれた人っぽい二人が実は警察官だったという小ネタのオチつけてたのに?
つか、警察官二人が上の命令と人並みの正義感で、別に自分が被害にあったわけじゃないけど、見ず知らずの人が犠牲になった事件の犯人と対決して逮捕って、そんなに弱いだろうか?
ていうか、動機弱いと駄目なの?
私山口県光市の母子殺害事件で元少年死ねと思うし、命令を遂行って、プロフェッショナルって感じ出好きなんだけどなあ。
大好きな劇画漫画の「街刃」だって、市民のためにテロと戦う話で格好良くて面白いですよ。
「なんていうかさぁ〜、エッチだよね〜。それも少年向けのエッチじゃないんだよなあ。」
実はこれが一番最初に言われた欠点。
面白いから一番最後に持ってきた。
超イケメン外人が、私に向ってこういっているのが。
それもセクハラとか言われないようにとか気を付けたんだろうけど、なんとか自分の言いたいことを出来るだけオブラートに包んで切り出そうとして、しどろもどろに申し訳なさそうに小さな口調で言っているんですもの。
私全然そういうの気にしないのに。
まあ初対面だから相手はそんなこと知りもしないだろうけど。
やっぱり26歳の偽マキOL(※マキちゃんとは全然似ていません)にはそういう話切り出しづらかった模様。
別におっぱいもパンツも出てこない作品なんですけどね。
限られたページ数の中で読んだ人に犯人を下種と認識してもらって、嫌悪感抱いていてもらえるよう分かりやすく連続婦女暴行殺人犯て設定にしたんだけど、レイプネタってご法度なのかな?別にレイプシーン無かったのに。
レイプっていう犯罪があるっていうことと、レイプは卑劣であるっていうことを教えるのもまた教育だと思うのですが。
「カップル感」出すために、男の子が女の子に水着姿見せろと騒いだりじゃれ合って乳わしづかみにしたり、ギャグも兼ねて、どうせ周りに誰もいないからとベンチに女の子押し倒したらラスボスの攻撃上手くよけることになったっていうシーン入れたりくらいなもんだったけど。
ラストまで単なる馬鹿ップルって思いこんでもらわないといけなかったし。
女の子が口先だけで上手く犯人を自滅に追い込む話だし、頭脳戦の要として犯人の下劣さを強調するセリフとして、
「あたしなら何もしなくても口先だけでお前に勝てる」
「へっなら俺が勝ったらせいぜい口でサービスしてもらうぜ」とか
そういうセリフとか入れたのもだめらしいです。
エロと指摘されそうな場面も全部必然性ある要素だったのに。
毛唐が口げんかしたら売り言葉に買い言葉でこれぐらいの下ネタは混ざるでしょうしね。
リアリティ追求したんだけどなあ。
それぐらいは理解してもらいたかったかも。
で、今回の経験で意外なことに褒められたのは、「絵」
デッサン狂ってないって。
コマ割も上手いって。
話思いついたの、高校生ぐらいの時で、描いたのは就職してから暇つぶしで、でも途中で飽きたし飽きたせいで買いそろえた画材も全部綺麗さっぱり捨てちゃってたから、サインペンで残りのシーン書き足したもので、すっごい下手なんですけど。
描くにあたっては、自分の脳内に思い浮かんだ構図をそのまま紙に写していった感じだったし。
プロの人とか上手い人とかはもっと人体の構造について熱心に勉強したり時にはモデル頼んだりして考えまくって漫画描いてるんだろうなと思ってたから。
実は絵について才能あったんだろうか?
面倒とか飽きたとか投げ出さないでコツコツ地道に努力してれば、ひょっとして本当に漫画家にでもなって、今頃荒木のサイン貰えてたかしら。神天辰だって、あの天才的な画力、全部独学だって言ってたし。
うーん、好きなものを自分に向いてるか向いてないか考えないで頑張るって本当に大事なことだったのね。
ガネーシャは正しかった。
あと相談とか疑問あるかとか聞かれたんだけど、そんなもの急に思いつくはずもなく、でもなんか聞いておくかと思って、
「私漫画家じゃなくて漫画原作者がやってみたいんですけど、作画とかってどう決まるんですか?」とか質問してみた。
これは書くの面倒なので割愛。
オマケの助言でほったゆみと稲垣理一郎を引き合いにほった先生だったら囲碁、稲垣先生だったらフットボールというこの人でしか書けないジャンルを持っているから、そういうの持った方がいいと言われました。
まあこれはそのとおりかも。私「ヒカルの碁」は全然面白いと思わないんだけど。
こういうこと言われたら、自分ならではの分野って何だろうとかさすがに自問自答するわけでして、やっぱりミステリー関係だろうなあと改めて認識。でも去年人生で一番辛くて苦しい時期で、小説執筆する余裕もなくって、江戸川乱歩賞も見送ったりしちゃってて、本もろくに読まなくなっちゃってて、検死の知識とかきれいさっぱり忘れちゃったから、
検死の勉強とか、捜査の方法とかもっと調べようと思いました。
あと話にもっと面白さと幅を出せるよう、今まで面倒臭くて実は読んでない分野だった、猟奇殺人犯の本とかそういうのも読んでみようと思いました。
最後帰る時になって、漫画原画見本帳と原稿用紙50枚とスクリーントーン1枚とワンピースの絵とかが描かれたペンケースとペンをもらう。
はっきり言ってどれもいらなかったけど、そんな失礼なこというほどKYではないので、受け取るだけ受け取った。
持っていったレストローズのエコバッグが満杯に。この瞬間、ボーテドコーセーのコフレの引き取りはあきらめ、別の日に取りに来ることにした。可愛いパッケージがつぶれたら大変だから。
SQの方の編集にも見てもらっていいかと聞いたら、かけもちしていいと言われたので受付に戻ったら、急に人が増えて一人に付き一作品となったと言われた。まあSQは毎月ネーム募集しているみたいだからいいやと思ってあっさりあきらめる。買い物もしたかったし。まあこんなところが駄目人間な証かもしれないけど。
会場を後にして、ロビーにVIERGEのウールジャケット置いてきたことに気づいて、慌てて取りに引き返す。
取りに帰って再度会場を後にしたところで、「あ!大場つぐみの正体がガモウひろしって本当か?」と質問すれば良かったと気づいた。